病気のサインを見逃さないで。シニア犬は早期発見が何よりも大切です。
19-09-12
【目次】
愛犬もシニア期といわれる年齢になると、基礎体力の低下からちょっとした病気でも重篤化することがあり、回復するのも時間が必要になります。シニアになれば、早期発見、早期治療することが何よりも重要。うちの子の健康を守れるのは飼い主である私たちだけです。
この子、いつもより様子が変で元気がない…心配なことがあれば病院で診てもらうことが大切です。愛犬の毎日を観察して、病気のサインがあれば見逃さないようにしてあげましょう。
ご飯を食べなくなった
たいていは病気になると同時に食欲不振になります。下痢や嘔吐をともなうときはすぐにでも受診されることをおすすめしますが、1~2日程度であれば様子をみてあげてもよいでしょう。
3日以上食べないようであれば、病院に連れて行く目安です。シニア期に入れば、歯の病気や腎不全、肝炎、生殖器の病気やがんなどの病気にかかりやすくなりますので注意してあげてください。
体重が増えた・減った
シニア期に入って成犬時と同じフードをあげていると、体重の増減をともなうことがあります。一般的には摂取カロリーの過多によって太ってくることが多いですが、消化器系の衰えから十分に栄養が摂取できずに痩せてしまうこともあり、こちらの方が心配です。糖尿病、肝炎、甲状腺機能低下症などの病気の可能性があります。
水を異常に飲むようになった
一般的に犬が必要とする水分量は1日に体重×50mlが目安です。暑い日に散歩をした、ドッグフードを変えたといった思い当たるふしがない状態で、基準量を大きく超える水を飲み、大量のおしっこをするのを繰り返すようになるとなんらかの病気にかかっているかもしれません。
糖尿病や慢性腎不全、クッシング症候群や子宮蓄膿症などの疑いがありますので、すぐにでも受診されることをおすすめします。
うんちの様子がおかしい
健康であればうんちの回数は1日に1~3回程度。少し湿り気がある棒状のものが1~2本出るといった状態です。下痢、コロコロでカチカチ、さらさらで水っぽい、表面にゼリーのようなものが付着しているといった状態が続くようであれば受診しましょう。
消化器官に疾患があったり、子宮蓄膿症、前立腺肥大、腸管内ポリープ、糖尿病といった病気の可能性があります。
肌が荒れて、毛が抜ける
シニア犬が受診するもっとも多い割合が皮膚に関するもの。加齢によって毛が抜けたり、皮膚が乾燥しがちになることがありますが、皮膚が見えるほど毛が抜ける、すごく痒そうにしている、円形脱毛症のようにカラダの一部分に脱毛がみられるといった場合は受診されることをおすすめします。甲状腺機能の低下や、副腎皮質機能亢進症、皮膚炎といった病気の疑いがあります。
口臭が気になるようになった
シニア犬の口臭原因の多くが歯周病です。犬は人よりはるかに歯周病になりやすく、成犬のおよそ8割が歯周病と言われるほどです。歯周病は万病の元と言われ、できるだけお口のケアをしてあげることが重要ですが、口の中を触られるのが嫌な子が多いのも事実。
歯みがきによるケアが理想ですが、どうしても嫌がる場合は、デンタルガムや歯周病ケアのサプリメントなどもおすすめです。口臭が不快なほど強く感じられるようであれば、内臓疾患や口腔腫瘍の可能性がありますので、早めに受診させるようにしましょう。
最後に
愛犬も年を重ねることで、消化器や循環器などさまざまな機能が低下します。犬種によってもかかりやすい疾患があることから、うちの子の病歴も含めてカラダの弱い箇所を把握しておくことが大切です。年をとると回復するのにも時間がかかるので、様子がおかしければ早め早めの治療を心がけてあげてください。