愛犬の老化サインはここをチェック。幸せなシニア期を過ごさせてあげるために。
19-09-04
【目次】
どれだけ年をとっても可愛いうちの子。10歳を過ぎてまだまだ元気だと思っていても、老化は確実に進行します。加齢によっておこる変化を見逃さず、今からできることを少しづつはじめてあげましょう。
12歳を過ぎて高年期(大型犬では老年期)といわれる年齢になると、いっきに老化がすすみます。元気でカラダが動くうちに、シニア期にあった生活に変えることで健康寿命は伸ばせます。
犬の老化は3段階で起こります
一般的には7歳からがシニア期の入り口。12歳(大型犬10歳)から高年期、17歳くらいから老年期(大型犬12歳)が始まると言われます。老年期は人間でいうと80代。目や耳が不自由になり、寝たきりになってしまう子もいます。
今や犬の平均寿命は14.3歳。シニア期から生活習慣を見直すことで20歳近くまで長生きしてくれる子もいるんです。長寿の秘けつはストレスフリーの生活。よく食べ、よく寝て、散歩大好きな子は長生きです。
まずはシニア期に入った頃から、犬のカラダにあった食事に切り替えることが推奨されています。愛犬のちょっとした変化を見逃さず、早めに対策してあげることが肝心です。
カラダの老化サイン 8つのポイント
白髪が増えた、毛艶が悪くなった
犬の白髪は口のまわりからはじまって、全身にひろがります。同時に毛艶が悪くなったり、毛質がパサついたり、ゴワつくようになる子もいます。
鼻や肉球の色が薄くなった
加齢によって鼻や肉球が退色し、ピンク色っぽくなる子がいます。ウインターノーズと呼ばれる冬に色が薄くなって、暖かくなると元の色に戻る子もいます。
抜け毛、フケが出始めた
加齢によって皮膚の新陳代謝が低下し、乾燥したり、フケが出始めることがあります。抱っこしたときに、肌の弾力が落ちたと感じることもあります。
口臭が気になるようになった
シニア期に入ると唾液の分泌量が減るために、口臭がきつくなることがあります。またこの時期から歯周病を患うことが多いので、気になるレベルの口臭がするようであれば、早めに病院で診察されることをおすすめします。
太ってきた・痩せてきた
消化機能が衰えてしまうことで、食欲にムラが出始めます。これまでのドッグフードを全然食べなくなって痩せてしまったり、逆に同じペースで食べていると加齢による基礎代謝量の低下で太りはじめる子もいます。犬の7歳はこれまでの食事を見直してあげるべきタイミングです。
目に白く濁っている気がする
シニア期に入ると白内障を患う子もいます。目のにごりはトラブルのサイン。早急に病院での診察を受けさせて下さい。
イボやコブのようなものができた
皮膚の老化によってイボが出来る子がいます。イボやコブは良性のものなら問題ありませんが、悪性腫瘍(ガン)の可能性があるので、病院で受診されることをおすすめします。
お尻がほっそりしてきた
年をとるにつれ、筋肉が減ってきます。犬は体重の7割を前足で支えながら生活しているので、後ろ足の筋肉から衰えがはじまります。真上から見て、お尻がほっそりとしていたら筋肉減少のサイン。歩けなくなると一気に老化が進行するので、筋力を維持できるよう食事と生活習慣を見直してください。
行動の老化サイン 7つのポイント
寝ている時間が増えた
7歳を過ぎた頃から寝ている時間が多くなります。これは自然なことなので心配ありませんが、生活に刺激あたえることで健康寿命を伸ばせます。お散歩が大好きなうちに、積極的に外へ連れ出してあげましょう。
呼んでも反応が鈍くなった
耳が遠くなって声が聞こえづらくなっている可能性があります。加齢によって周囲への関心が薄くなり、聞こえているのに無視していることもあります。
散歩の時間が減った、あまり歩かなくなった
筋力の低下や関節が痛くなってしまうことで、歩くことを嫌がるようになる子がいます。筋肉が減少しないように食事を見直したり、関節痛を緩和するためのケアが必要です。犬の老化は筋力の低下から。寝たきりになってしまわないように、できるだけ自分の足で歩けるようにしてあげてください。
段差が上がれなくなった
老化によって歩幅が狭くなるので、これまで普通に上がれていた階段や、ソファーに飛び乗ることができないようになります。危険なので階段は上がれないように柵をしたり、ソファーの前にスロープを置くなどして生活環境を変えてあげましょう。
怒りっぽく、神経質になった
シニア期に入ると、聴覚や視覚が衰えはじめるため不安感が増して怒りっぽくなったり、怖がりになる子がいます。老化によって感覚機能全体が低下し、体力的にも精神的にも余裕がなくなってしまうことがあるので、温かく見守ってあげてください。
他の犬に興味を示さなくなった
年をとると回りへの関心が薄れがちになるので、散歩に行っても他の子を無視するようになる子もいます。自分だけの世界に閉じこもってしまわないように、仲良しの子とだけでも交流させるようにしましょう。
トイレの失敗が増えた
年をとることで排尿の間隔が短くなり、トイレの失敗も増えるようになることもあります。あまりに失敗してしまうようであれば、オムツをしてあげることで対策します。
食事の老化サイン 3つのポイント
食いつきが悪くなった
加齢とともに筋肉が減り、基礎代謝量が低下するために、カラダが求める食事内容が変化するとともに、食事量自体も減ります。ただ、食べない→動かない→基礎代謝の低下→さらに食べないというサイクルを続けると寝たきりになってしまう子もいます。7歳を過ぎてこれまでと同じフードの食いつきが落ちてしまうようなら、食事を見直してあげるタイミングです。
すごく水を飲むようになった
シニアになると副腎皮質機能にトラブルがでたり、糖尿病になってしまう子がいます。過剰に水分を補給するのは病気の可能性があるので、病院で受診されることをおすすめします。
偏食するようになった
年をとると味覚が衰えてしまうため、これまで食べていたドッグフードをまったく食べなくなることがあります。犬は味蕾が少なく、そもそも味を感じることが少ないのですが、甘みには強く反応する傾向があります。
生活習慣の改善は気づいた頃から少しづつ
シニア期にはいったら、すぐに食事を見直して、大きく生活習慣を変えましょうということはありません。愛犬の様子をみながら、シニア向けの生活に変更していくことを心がけ、気になることから少しづつ変えていきましょう。
大切な家族が健康なココロとカラダを維持するためには、食事と適度な運動(お散歩習慣)に加えて、何よりもママ・パパに愛されていると実感させてあげることが大切です。20歳まで元気でそばにいてくれるよう、いっぱいの愛情を注いであげてくださいね。